サステナビリティサービス〜社会への責任とリスク低減
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グローバル化や資源の枯渇など、企業を取り巻く社会環境は大きく移り変わっています。これらの環境変化は、新たな事業展開への可能性に繋がるとともに、不安要素や危機的事象も多く生み出しています。このような状況において、ビジネスの中で「サステナビリティ」という考えや取り組みの重要性が増しています。様々な事業環境におけるサステナビリティへの取り組みの可能性と、ビューローベリタスが提供するサービスをご紹介します。
■ 変化する社会トレンド

まず、企業を取り巻くいくつかの社会トレンドを挙げてみます。
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グローバル化:人や物の国を超えた移動が容易にまた頻繁になり、人口の局地的な急増、文化の衝突、人権問題、法律の遵守への影響などが拡大しています。
環境・資源問題:自然災害や地球温暖化など大きな事象ですが、企業はそれらに備える姿勢が必要です。また、鉱物から水産資源まで広範囲での資源不足は、事業継続に大きな影響のある要素です。
技術進化:IoT、ICT、クラウド、AIなどに代表されるデジタル化、技術革新、技術の融合等は、新たな可能性とともに、様々な不安定要素をも引き起こすと考えられます。
成熟社会モデル:寿命の伸びと出生率の低下により、高齢化は進んでいます。それに対応する社会構造の構築や、減少する労働人口への対応などが今後さらに求められます。 |
■ 企業に求められるサステナビリティ

このように様々な社会トレンドの中で、財務面以外の側面で企業評価がなされるようになっています。EGS(環境・社会・ガバナンス)の取り組みが、その代表的な指標の1つとされていますが、これらはすべてサステナビリティに関することです。サステナビリティは持続可能性と訳されますが、わかりやすく言うと、100年後も会社を残すために何をするか。会社の財務を追及する以外に、社会を支える役割をどう担うか。その対応で、社会に愛され必要とされる会社となれるのです。
■ サステナビリティをサポートするサービスの可能性

産業や取り扱う原材料・製品の種類によって、様々な取り組み方が考えられます。いくつかの産業で、サステナビリティに繋がる審査・監査サービスの例を挙げてみます。
● 食品産業
認証原材料の調達は、適切な資源管理や環境配慮、社会面への責任に繋がります。また、安全性の客観的な提示は、信頼度の高い責任遂行です。また、企業内や取引先の要求レベルに応じ、携わる人員の労働環境や倫理的行動の証明が、グローバル化のトレンドの中重要度が増しています。さらに、関連施設にも、サステナビリティの考えを取り入れた建築方法や評価システムがあります。
範囲 |
審査・監査・検査サービス |
内容 |
調達 |
JAS 認定 |
JAS法に基づく有機、生産情報公表の認定 |
JGAP/Global GAP 認証 |
農場・畜産・養殖等の適切な管理の認証 |
MSC/ASC 認証 |
天然・養殖水産物の資源管理・環境配慮とトレーサビリティ |
FSC®/PEFC 認証 |
包装材やレジ用紙、カタログ等木質・紙製品の認証 |
製造管理 |
FSSC 認証 |
食品安全トレーサビリティ確認 |
遺伝子組み換え検査 |
農産物・加工食品中の遺伝子組み換え含有の有無 |
放射能測定 |
食品・建材・機械などの測定 |
管理体制 |
SMETA 監査 |
労働基準、安全衛生、環境、企業倫理の監査 |
二者監査 |
供給者監査、利害関係者監査 |
施設建築 |
LEED/CASBEE |
環境配慮型建築物の格付け制度 |
耐震判定 |
法律に基づく耐震診断や第三者評価が求められる場合への対応 |
土壌調査 |
土壌に含まれる有害物質の調査 |
● 宿泊関連産業
建築物は勿論、内装や設備品に至るまで、多くのサステナビリティの選択が可能です。また、旅行者に直接応対する人員が多い産業であるため、人の管理や企業姿勢は、宿泊施設の評価に直接影響する項目となり得ます。
また、食品調達や安全管理も重要な管理ポイントであり、それに関係する取り組みも多数考えられます。
範囲 |
審査・監査・検査サービス |
内容 |
宿泊施設 |
LEED/CASBEE |
環境配慮型建築物の格付け制度 |
耐震判定 |
法律に基づく耐震診断や第三者評価が求められる場合への対応 |
Green Rating |
既存建築物の環境性能評価 |
FSC®/PEFC 認証 |
木材品(構造材・内装材・家具等)、紙製品(文具・家庭紙等)の認証 |
管理体制 |
SMETA 監査 |
労働基準、安全衛生、環境、企業倫理の監査 |
OHSAS |
労働安全衛生マネジメント |
CSRレポート監査 |
国際・公的基準、顧客固有・任意基準による監査 |
調達 |
JAS 認定 |
JAS法に基づく有機、生産情報公表の認定 |
JGAP/Global GAP 認証 |
農場・畜産・養殖等の適切な管理の認証 |
MSC/ASC 認証 |
天然・養殖水産物の資源管理・環境配慮とトレーサビリティ |
製造管理 |
FSSC 認証 |
食品安全トレーサビリティ確認 |
遺伝子組み換え検査 |
農産物・加工食品中の遺伝子組み換え含有の有無 |
放射能測定 |
食品・建材・機械などの測定 |
● 電気・精密機器産業
グローバルな製造拠点展開が多く見られることから、製造管理には国際的な規準が求められています。また、製造工程に、国内外の多くの人員が関与する可能性が高く、製造管理と同様国際的な規準に基づく評価や、グローバルに存在する関連施設全体を客観的に確認する要望も増えています。
範囲 |
審査・監査・検査サービス |
内容 |
製造管理 |
CEマーキング |
EUでの製品安全の法令適合 |
紛争鉱物調査 |
コンゴ周辺産スズ・タンタル・タングステン・金の報告確認 |
安全性評価 |
性能、品質、保安管理評価 |
管理体制 |
EICC |
電子業界の行動規範監査 |
OHSAS |
労働安全衛生マネジメント |
二者監査 |
供給者監査、利害関係者監査 |
● 消費財産業
消費者の要求を取り入れた製品作りが求められる産業です。また、製造施設やショールーム、販売店などは、企業の姿勢をアピールする場です。さらに、製造・販売拠点のグローバル化において、全体管理が欠かせません。
範囲 |
審査・監査・検査サービス |
内容 |
調達 |
RSPO 認証 |
食品や化粧品、化学製品に使用するパーム油の持続可能性確認 |
FSC®/PEFC 認証 |
木質由来ナノファイバー・ゴム等の原材料、包装材用紙などの認証 |
管理体制 |
SMETA 監査 |
労働基準、安全衛生、環境、企業倫理の監査 |
OHSAS |
労働安全衛生マネジメント |
二者監査 |
供給者監査、利害関係者監査 |
施設建築 |
LEED/CASBEE |
環境配慮型建築物の格付け制度 |
耐震判定 |
法律に基づく耐震診断や第三者評価が求められる場合への対応 |
土壌調査 |
土壌に含まれる有害物質の調査 |
FSC®/PEFC 認証 |
建築構造材・内装材等の木質原材料の認証 |
■ 未来を支える企業の選択

社会トレンドの変化は、今後さらに大きく速く動くことでしょう。その中で、企業は未来を支える立場として、「サステナビリティ」への取り組みに幅広く関与することが期待されます。ビューローベリタスは、試験・検査・認証のサービスを通じ、品質、健康・安全、環境保護、社会的責任分野の課題等に取り組むあらゆる業界のお客様をサポートします。
参考文献:LEADERSHIP2030(Hey Group、生産性出版、2015年8月31日発行)
FSC® International Certification Centre in France.
- FSC® Accredited under registration code FSC-ACC-020
- ©1996 Forest Stewardship Council® A.C. -
The mark of responsible forestry
Bureau Veritas Global 森林認証に関する情報(英語サイト)
- SUSTAINABLE FORESTRY CERTIFICATION
- WOOD SCHEME CERTIFICATION DOCUMENTS AND STANDARDS
システム認証事業本部 佐久間智恵子
【お問い合わせ】 |
ビューローベリタスジャパン(株) システム認証事業本部 サステナビリティ認証部
TEL:045-651-4770
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